その後、ユダヤ人の祭りがあったので、イエスはエルサレムに上られた。エルサレムには羊の門の傍らに、ヘブライ語で「ベトザタ」と呼ばれる池があり、そこには五つの回廊があった。この回廊には、病気の人、目の見えない人、足の不自由な人、体の麻痺した人などが、大勢横たわっていた。(ヨハネ福音書五章一〜四節)
「ベトザタ」と呼ばれる池がありました。
これは巡礼団が身を清めるために使う沐浴施設でした。ところが、いつの間にか様子が変わりました。
浴槽の水が動くのです。「動いたとき、浴槽の中に最初に飛び込めば、どんな病でも治るのだ。」このような言い伝えが起こりました。
いつしかベトザタの池は、病める人々が癒しを願う場に変わって行ったのです。
ベトザタの池は、異様なところであったと思います。
顔色は悪く、極端にやせ衰えている人がうずくまり、足腰の立たない人が横になっている。生きているのか死んでいるのかさえ分からない人がいる。家族に捨てられた人がいたでしょう。自分のほうから家族を捨てた人もいる。健康であった日々は失われ、人間関係はすでに絶たれている。
ベトザタの池は、日常生活から遮断され、希望を失い、不自由な体で生きる人々が、毎日毎日行き場のない呻き声を上げているのです。
主イエスは、なぜベトザタの池に入られたのでしょう。
楽しい祭りの時です。心を暗くするものは見たくありません。
一般の人ならば避けて通るのが普通です。
ところが主イエスは中へ入って行くのです。
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